NOROBUSHI

ナウでヤングな40代おやじの独り言

第4回さいたま国際マラソン

2018年12月9日

遂にこの日がやってきた。

今年を締めくくるレースであり、最大の挑戦。

そう、自分の限界への挑戦。

そこにあるのは自分との戦い。

己の限界の前に見栄も偽りも通用しない。


それは極限への道のり。


42.195km

フルマラソン

 

 

の、コースの一部を使って行われる
「ファンラン8km」の部にエントリーした。

フルマラソンなんて今の俺に走れるわけないだろ・・・。

 

しかし8kmといえど、ここ20年間は走ったことのない未知なる距離だ。

思えば、今年の正月に5km走ったのが最後で、その後はウォーキング大会と親子マラソン(マックス2.5km)しか走っていない。
ジムのランニングマシンもせいぜい20分くらいしか走っていない。

 

そう、完全なる練習不足なのである。

果たして8kmですら無事に完走出来るのだろうか?

とは言え「ファンラン」だ。

気楽に楽しく走れればいいのさ。


電車でさいたま新都心に向かう。

たくさんのランナー達がいる。

次第にドキドキ感が高まってきた。

(みんな速そうに見える病を発症)

 

スタート地点のさいたまスーパーアリーナは大勢のランナー達でひしめき合う。

8kmの部は1600人くらいの参加だが、同時スタートのフルマラソンと合わせると18000人のランナーがいる。
ここまで大きな大会に出る事が初めての事だ。

 

トイレも長い行列で一苦労だ。

どこかで開会セレモニーが行われている中、スタートブロックへ向かう。
(みんな速そうに見える病が進行する)

 

ふと周りのランナー達を見回す。

皆が皆、短パンの下にランニングタイツ(スパッツ?というのか?)の本格的ランナースタイル。

俺はジャージの長ズボンスタイル。
見渡す限りジャージ長ズボン派は一人もいなかった。

 

くっ・・・

 

スタート前につまづいた。

本格的ランナー達の中に、まるで日曜日に犬の散歩にでも出かけるようなオッサンが1人混じり込んでしまったかのような。

 

ザワ・・ザワ・・・

 

「アイツ、ジャージ長ズボンだぜ・・・」

「プッ」

「笑っちゃ可哀想だよ」

 

         ザワ・・ザワ・・・

 

皆の心の声が聴こえる・・・

 


まあ、現実には誰一人としてそんな事は思ってないだろうし俺のことなど全く気にしていないだろうが、スタート前に俺は打ちひしがれた。

 

せめてジムで履いている短パン(アウトレットで買ったダサカッコいいやつ)にすれば良かったのか・・。
しかし、凄く寒いのでそれも厳しかろう。

 

そして皆の足もとにはお洒落すぎるくらいのランニングシューズが輝きを放っている。

 

俺のランニングシューズはドンキで買った2千円の逸品だ(ミズノ製)。

もしかしたら参加している18000人の中で、俺の靴が1番安いのではないか?

 

クッ・・
みんな速そうに見える病がステージⅣまで進行してしまったようだ。

 

そうこうしているうちにスタートの号砲が鳴った。

高まる緊張感が雑念を振り払ってくれる事を願う!

 

ゆっくりと行列が進んでいき、スタートの号砲から約8分後。
遂にスタートとなった。

 

今回の目標タイムは50分以内。
完走が最大の目標ではあるが、1km6分ちょいの計算だ。
(ちなみに元旦の5kmは29分ちょい)

 

あせらず自分のペースで行こう。

 

最初の1km 5分55秒

2km地点 11分50秒

3km地点 17分50秒

恐ろしい程、理想的に思い通りのペースで走れている。

 

そして。

!!!!!

ランニングスタイルに引け目を感じながらここまで来たが、俺を上回る勇者を発見した!

 

コナカとかで売ってるようなオッサンポロシャツ。
完全にカジュアルな短パン。
ノーブランドの地味な黒い靴。
そして両手には軍手を装着している。

 

一瞬、沿道の応援しているオッサンが紛れ込んだのかと思った程だが、しっかりゼッケンを付けている。
フルマラソンなのか8kmなのかは分からないが、胸一杯の親近感と応援の気持ちを込めて、このオッサンを抜き去った。
悔しいが、1番安いシューズ履いてる選手権は俺の負けだろう。

 

4km地点 24分0秒
少し遅れた。

5km 29分57秒

6km 35分55秒

そして7km地点 41分50秒

残り1km。

目標タイムは達成出来そうだ。

そして、意外にも結構余裕がある事に気づく。

このペースなら10kmも行けるな。

 

ゴール地点は、駒場競技場。

フルマラソンの方々とはここでお別れとなり、駒場競技場に入る。


最後はトラックを回ってのゴールとなる。

高校の時、陸上部の地区大会が行われていた駒場競技場のトラック。
実に27年ぶりとなる駒場競技場のトラックを踏み締めながらゴールする。

 

8kmゴール 46分33秒。

 

なんと最後の1kmは5分を切っていた。


たかだか8kmだが、なんだろう、この達成感、やりきった感、充実感は。

 

1年を締めくくるのにふさわしい走りが出来たのではないかと思う。

 

そして、次は10km。
そして、ハーフマラソン

そして、いつかはフルマラソン・・・。


沿道の大声援は本当に力になった。
大会ボランティアの方々への感謝も忘れてはならない。

レース前の数年ぶりの嬉しい再会も、俺に力を与えてくれた。
いつの日か一緒に走れるように努力します。

様々な方に支えられながら、この1年いろいろなチャレンジが出来ました。

 

皆様、ありがとうございました。

 

追記
ジャージ長ズボンでさいたま国際マラソンに参加している人の割合

「1000人に1人」
(NOROZAP調べ)

俺もランニングタイツとかいうの買おうかな・・・