NOROBUSHI

ナウでヤングな40代おやじの独り言

笑顔

今からもう、20年以上は前の話だろうか。

 

当時、上野の居酒屋で店長として勤め、ほぼ店に住み込みのような感じで働いていた。

 

ランチはなかった店なので、店に寝泊まりしていると実は意外に自由な時間はあった。

昼間には上野界隈をプラプラしていたものだ(銀行への両替も含む)。

 

そんなある日。

 

不忍池付近をプラプラ歩いていたら、付近にいたマダム達が一斉にテンションアップし黄色い声をあげていた。 

 

韓流スターでも来たのか?と思ってマダム達の注目するほうを見てみた。

 

すると、そこには韓流スターではない。

 

黒塗りの車に乗られた皇后様が窓を開けて外に向かって手を振られていたのだ。

 

一瞬の出来事であったが。

 

あれほどの最高の笑顔を見たことは後にも先にもない。

それほどに、未だに印象に残っている程の最高の笑顔であった。 

 

心が打ち砕かれた、というような、とにかく言葉では言い表せない。

 

その笑顔を見れた事を嬉しく思うし、誇りに思う。

 

笑顔だけだか、それが人の力になる。

そんな事を彷彿とさせる笑顔であった。

 

ありがとう、平成。

俺は決してあの時の笑顔を忘れない。