NOROBUSHI

ナウでヤングな40代おやじの独り言

膝を擦りむく40代

トレーニング編〜公園〜

 

2018年5月

 

小学校の運動会も間近に迫っていた。

 

1位になれなんて高望みはしない。

 

だが、せめて少しでも上位の成績を残してもらいたいと思うのは、全ての親が思うところだろう。

 

やはりサッカーや野球をやっている子供達は速い。
強敵だ。

 

俺は高校時代陸上部。
教えるプロではないが、ド素人という訳でもないはず。


少しでも走るコツを伝えられれば、何かが変わるのではと思い、緊急特訓を行う事にした。

 

家のすぐそばに公園があるのだが、まずはわざわざ少し離れた公園までジョギングで行く。

公園と言っても、体育館やテニスコートなどがある運動公園のようなところだ。

 

運動会での徒競走をイメージし、短距離ダッシュの特訓が始まった。

 

腕を振る。
ピッチを上げる。
足を上げる。
ストライドを伸ばす。

 

熱血指導を施すが、なかなかそう簡単には向上しない(当たり前か…)。

 

仕方ない。
一緒に並んで走り、お手本を示すとするか・・。

 

 

そして、俺のスーパーダッシュが炸裂する!

!!!

 

 

その3秒後

 

ズサササー!!!

 

足がもつれた俺は前方に派手に転倒した!

 


「だいじょ〜ぶ〜?」

子供たちが心配そうに寄ってくる。

子供たちにこれ以上無様な姿を晒すわけにはいかない。

 

俺は何事もなかったかのように立ち上がり、
「大丈夫だから、練習を続けていなさい。」
と言い、足早に公衆トイレの水道へと急いだ。


張りきって短パンで来ていたので、両膝を擦りむき血が出ている…。

泣きそうになりながら、トイレの水道で洗い流す。


この日の特訓はこれで終了となった。


家に帰ってから、両膝から血がにじんだまま西友に酒を買いに行った。

今宵涙酒。


40を過ぎて両膝を擦りむく男はそうそういない。