NOROBUSHI

ナウでヤングな40代おやじの独り言

検索ワード 「40代 全力疾走 肉離れ」

先週の日曜日。

地元で各自治会対抗の運動会が開催された。

昨年1年間自治会の部長(17年に一度巡ってくる)を務めた事もあり、今年もなるべく自治会の活動には参加するよう心がけていた。

 

自治会対抗種目は事前に出場者が決定され、練習も行われる。

子供たちは玉入れ、俺は大玉転がしにエントリーされたが、事前練習には参加出来なかった。

 

そして本番の大玉転がしが始まった。

男女4人ずつの計8名。男→女→男→女の順で2人ずつ100メートル走り、大玉をリレーしていく。

3番目の走行となる。

 

テケテケテケテケ……。

まあ、7分くらいの走力で大玉を転がしていく。

それが今日まで持ち続けてきた大玉転がしの俺のイメージであった。

 

しかし、人生42年目にして、そのイメージは破壊される事となった。

 

大玉のバトンを受け取った瞬間。

俺とペアになった男性(30歳前後であろうか?いかにも普段から何かスポーツをやっている雰囲気)が、いきなり大玉を突き飛ばす。

そして、そこから始まる全力疾走!!

 

!!!

 

テケテケテケテケ…のイメージしかなかった俺は完全において行かれる事態となる。

 

一瞬時が止まった。

 

後、事態の急変に気付き、全力疾走を始めた。

 

ここ数年、いや何十年?、短距離を全力疾走したことなどあっただろうか?

最後に全力疾走したのはいったい何十年前の事であろうか?

少なくても20年以上前の事であるのは確かだが、今はそんな事を考えている場合ではない。

とにかく全力で追いかける。

 

ざわ‥ざわ……

      ざわ‥ざわ‥…

 

会場が急激にざわめきだした。

 

「あそこのチーム、一人で玉運んでない?」

「あの人置いてかれてるよ……」

 

追いつくまでの間に、そんな声が聞こえてきた(気がする)。

40メートルくらいでようやく追いついたのだが、その僅かな時間がまるで永遠であるかの如く。

そしてスローモーションに感じた。

 

とにかく必死であった。

このまま追いつかずに100メートルを終える事だけは何がなんでも避けなければならない。

その想いが俺を駆り立てる。

間違いなく120%以上の力が発揮されたであろう。

なんとか追い付く事が出来たのである。

 

そしてとりあえず、大玉に触っておく。

 

それが俺の大玉転がしの証だ。

 

最悪のシナリオはなんとか回避された。

次の走者にバトンを渡した。

 

燃え尽きた…。

本当はすぐにでもぶっ倒れたいくらいであったが、俺は全力で平静を装う。

これくらいどうって事はないぜ、くらいの雰囲気を醸し出す演技に全てを注力した。

 

同じ自治会の見ず知らずの若者が寄ってきた。

「置いてかれていたようですけど、大丈夫ですか?」

あわれみのような労いの言葉をかけてきた。

 

「え、えぇ。」

俺は全力でヘラヘラと笑みを浮かべる事が精一杯であった。

 

「これは本当に大玉転がしだったのか?」

頭の中はその疑問でいっぱいであった。

 

その後、何事もなかったかのように運動会を過ごした。

 

そして、帰る頃にはすでに両足に異変が生じていた。

 

翌日月曜日。

激しい筋肉痛、いや軽い肉離れくらいではないだろうか?

満足に歩く事すらままならない。

少しでも変な方向に力を加えようともすれば、いとも簡単に足のあちこちがツる。

 

何十年ぶりかの全力疾走のツケはとてつもなく大きいものとなった。

 

実はこれでも、2年間ジムに通って一応は運動を続けている身である。

(ジムに通うようになった話はいづれまた)

 

それなのに、この有様とは……。

 

後悔しても遅い。

己の身の程をわきまえるべきである。

若さには勝てない。

 

それとも……

 

来年のリベンジを誓うのか……!?

 

続く